脱恋愛じゃなくて、反恋愛

非モテ界隈を眺めてみると、異性だったり、自分の価値観と合わない人だったり、恋愛資本主義と呼ばれるものだったりするものをdisっているわけだけれど、多くの人が恋愛そのものは、それほどマイナス感情でみていない感じ。

喪の方々だって、純愛は良いって考えているようだし、本田透脳内恋愛を推奨している。

でも、恋愛自体を是とすることになんとなく違和感がある。それは僕自身の中で、「恋愛は堕落」という価値観が強くあるからだ。これは、僕の友人達が恋人と付き合いだすようになると、話がどうも下品になったり、それまでもっていた切れ味みたいなものを失ったりしていることに起因している。

恋人が出来たからといって、浅ましく変わってしまうその弱さ。美しくない。

脳内恋愛に興ずる友人も同じ。本田透にアジられて、露骨に女性批判をはじめた。それは男として情けない。(というとジェンダーを論じる人とかフェミニストに怒られてしまうけど)自分の脳内でさえ、情けない姿は許せない。

これは、僕の勝手な価値観であり、そこを突っ込まれると「そうですね。すみません。」としか言えなくなってしまうんだけれど、その弱さは我慢できないほど格好悪い。僕が信頼している友人達でもそう変わってしまうのだから、僕にも恋人ができたら……。

自分の中で我慢がならないほど格好悪い姿になるのは、僕が僕でなくなってしまう。それは僕の今までの全否定だ。それは許せない。僕はデブだけど、そこはスマートでいたい。こういう思いがあるから、オタク趣味を捨てるという意味の「脱オタ」には若干憤りがある。

非モテよ。恋愛からの解脱ではなく、恋愛にとことん抗え。人を憎まず恋愛を憎め。

とはいいつつも、普通に恋愛映画とかみてしまうし、恋愛を描いた漫画も大好き。今の僕は相当格好が悪い……。